先日、職場でそんな方を見かけた。
目の前の仕事でいっぱいいっぱいで、他にやらなければならないことに手がつかない。なので、私に他の仕事は振らないで欲しい、という旨の発言を様々な場所でしている。
偉い人が集まる会議の場でも言うもんだから、俺はたまげた。その時の議場の空気は……敢えて語るまい。
その方を仮にA氏としよう。A氏の仕事はそこまで専門性が高く、難解なものなのか? というと、他人の俺からしてみるとそうは映らない。
まあ、人によって能力は違うし、俺はA氏の仕事のごく一部しか見ていないわけで、真相は分からん。
しかし、他の仕事を避けようとする事で何が起こるのかってのは予想がつく。
それは信頼関係の崩壊だ。崩壊というとハードな言葉だが、行きすぎるとそうなるのもやむなしだろう。
俺は仕事って相互の信頼関係に基づく面があると思ってる。
ある作業を指定期日までに終えて欲しい、という依頼者と作業者の関係があり、それを達することで両者の信頼は醸成されていくんではないだろうか。
じゃあその作業を拒否したら? A氏の仕事は別の誰かがやらなけらばならなくなる。何せ仕事にほぼNOなんて無いのだ。
やると決まったらやるだけである。それを作業者が拒否したところで、やらなければならないことに何の変化もない。
そうすると他の作業員からA氏は信頼を得られなくなる。自分の仕事ばっかりして、他の仕事を他人に押し付けてくるーーそんな人、誰が一緒に仕事をしたいだろうか?
当然、依頼者側だって頼みにくくなる。先ほどの通り、仕事は無くならないのだ。必ず誰かがやらなければならない。
でもA氏に頼んでも断られる。はて困った、という問題を発生させ得るのだ。そういう心理的な負担を感じさせる相手を信頼できるかというと、なかなか難しいものがある。
ま、そんなわけで仕事はなるべく断らずにやってた方が良いわけだ。もちろん、ペースや納期等によって断らざるを得ない場面もある。その時は……また今度書こう。
仕事がたくさんあってこなし切れないって嘆く人を見ると、不思議な共通点があることに気づく。
それは、省略して良い作業をこなしたり、お叱りを恐れて過剰に手を加えたりして、工程を増やしているところだ。
そりゃ終わるわけがない。なるべく早く、数多く仕事をこなすためには、単純化や簡略化が必須だ。
パターンはなるべく少なく、言葉もできる限り平準化すること。そうすると手数が減るので早く、考えずに仕事をこなせるようになる。
それだけでもだいぶ変わると思うけどなあ……頼みにくい人より、頼みやすい人のが信頼できるもんねえ?
ま、なるべく楽して仕事と付き合っていくためのばるーんなりの処世術でございました。
それでは次回の記事をお楽しみに!